会社設立

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会社設立

会社法施行により、従来の規制が緩和され、設立手続においてもその影響があります。
株式会社を例にとると、

  • 株式の譲渡制限の設定の有無
  • 取締役会の原則非設置
    その結果取締役を3人以上置かなくてもよい。
  • 設立後の新株発行に備えて定款に取締役(または取締役会)の決議により柔軟に新株発行ができるよう定めておく
  • 会社の公告方法を1.官報、2.新聞紙、3.電子広告のうちどれにするか

この他にも検討すべき点は多岐にわたります。

当事務所では、設立時はもとより、成立後のアフターケアもさせていただきたく存じます。

会社の種類

会社法上、会社は4つの種類があります。

株式会社 株主の責任が間接有限責任。出資者を募りやすい。
(ただし日本では同族会社が多い)
合同会社 社員(出資者のこと。株式会社の株主に当たる以下同様)の責任が間接有限責任。会社法施行に合わせて設けられた。
合名会社 社員の責任が直接無限責任。家族的経営が特徴。
合資会社 無限責任社員と有限責任社員がいる。家族的経営が特徴。
設立しやすい株式会社

株式会社は、もっともポピュラーな会社形態です。会社法施行により資本金が0円 でもよいとされました。
以前は最低資本金が1000万円以上でないと認められなかったことからすると 非常に設立しやすくなったと言えるでしょう。

ただ、資本金を0円とすることは現実的ではありません。なぜなら、事業をやっていくには相応の経営資源が 要りますが、出資された経営資源たる出資金または物資の額が設立に要した費用(会社計算規則43条1項)を下回ることは ほとんどありえないからです。
つまり、自己資本は、設立当初からある程度拠出する必要があります。

具体的に資本金をいくらにするかは、設立しようとする会社の規模や税金対策等 によります。

設立費用

また、設立手続には一定の金額の出捐が必要です。まず登録免許税(最低 15万円)、定款の認証代(5万円)、定款謄本や 登記事項証明書の交付代、司法書士等専門家に依頼するのならその費用です。

なお、有限会社は新たに設立することは出来なくなりました。

なぜ株式会社なのか

日本では、株式会社および持分会社(合同会社、合名会社、合資会社)の総数に占める株式会社の割合は、特例有限会社を 含めると97%近くに達します。(旧有限会社は会社法施行により株式会社として存続することになりました。ただし商号は 有限会社のままです。これを特例有限会社といいます)。
株式会社(およびそのダウンサイジングされたともいうべき有限会社) が広く一般的に利用されてきたことがよくわかります。

では、なぜ株式会社が一般的に利用されてきたのでしょうか。
その理由はいくつか挙げられるでしょうが、実際的なものとし ては株式会社の方が社会的認知度が高く、社会的信用がある、というものです。確かに、ビジネスにおける取引では、株式会社 の方が信用が得られやすいだろうというのは容易に想像がつきます。しかし、そうした社会的世間的な理由以外に、もっと本質 的な理由づけというものはできないでしょうか。

以下で、持分会社(合同会社、合名会社、合資会社)と株式会社を比較することで株式会社の特質をみてみましょう。

直接責任と間接責任

まず、上の表に示した通り、社員(会社法では出資者のことを社員といいます)の責任が直接責任か間接責任かの違いがあります。

直接責任の場合、会社の債務を会社資産で弁済できなかっとき社員が直接その弁済責任を負うのです。

それに対し間接責任だと社員(株式会社では株主)は債権者から直接請求されるということはありません。
(もっとも、株主たる社長が個人で会社債務につき連帯保証をすれば結果的に責任を問われることはありえます)。

有限責任と無限責任

それに加えて、株式会社の株主、合同会社の社員および合資会社の有限責任社員の責任は有限責任とされます。有限責任とは出資の限度で責任を負うというものです。
具体的には設立または新株発行(合同会社では新たな社員加入)の際に払い込んだ金銭の額または現物出資した金額に責任の範囲 が限られます。
しかも、すでに出資の履行は済んでいるのであらたに債権者から責任追及されるということもありません。一方合名会社の社員および合資会社の無限責任社員は無限責任が課せられます。

これはその会社に出資する際の判断材料として重要な要素です。
会社が成長成熟し、さらに規模を拡大しようと目論んで新たに 資本を調達しようとするとき、間接有限責任の方が有利なのです。こうして、株式会社は規模を拡大することが、逆に合名合資 会社は規模を拡大しないことが想定されています。合名合資会社は家族的経営が特徴だとされる所以です。

株式会社と合同会社

さて、株式会社と合名合資会社とを比較してきましたが、社員の責任が同じく間接有限責任とされる株式会社と合同会社とのちがいはなんでしょうか。
合同会社は再三申し上げた通り持分会社のひとつです。そして、持分会社たる合同会社の社員は持分の払戻 しまたは出資の払戻しを会社に対して請求することができます。 その結果会社の資産が減少します。それゆえ今後の業務展開に必要な資金を調達する必要が生じます。

ただ、合同会社は株式会社よりもより自由に定款設計をすることが可能です。そのため、ベンチャー企業 に向いているといわれます。というのも、企業家と資金提供者との利益配分や会社の運営に関する取り決めを定款に柔軟に定め ることができるなら、それぞれの思惑が一致し、企業へとつながりやすいからです。

また、実際的なメリットとしては、原始定款の認証が不要、設立登記の登録免許税が最低6万 円ということがいえます。

とはいえ、どちらかといえば、やはり株式会社の方が合同会社よりも一般的なニーズに合致する会社形態であるといえます。

株式会社設立手続の流れ

1.事務所へご来所
ご来所いただいた際に設立の決意に至る経緯をある程度お聞きし、必要書類、必要経費等につき説明いたします。
2.ご依頼受託
手続の流れ、必要経費につき納得いただいたうえで受託。
3.印鑑証明書取得
発起人全員および取締役全員(取締役会非設置なら代表者のみ)の印鑑証明書を市町村役場にて取得。
4.代表者の届出印作成の発注
(代表取締役。取締役会非設置の場合は各取締役)
法務局に届ける印鑑のためのものです。
5.定款作成
公証人役場で認証を受けます。
6.定款認証
公証人役場で認証を受けます。
7.金融機関への払込み
発起人は出資した金額を金融機関の預金口座(代表者のもの)に振り込みます。
8.その他必要書類の作成
例えば、発起人会議事録、払込証明書などです。
9.登記申請・印鑑届け

設立用語

ここでは株式会社を例にとって説明します。

発起人とは 発起人は設立に際して一株以上の引受けを行う会社設立者
発起設立とは 発起人が設立時に発行する株式の全部を引き受けて設立する方法
募集設立とは 発起人の他、株式の引受を募集して設立する方法
現物出資とは 現物出資とは、金銭以外の財産を出資財産とするものです。定款に必ず定めなければなりません。 また、現物出資は募集設立の場合においても発起人しかなしえないとされます。
定款とは 定款とは会社の根本規則です。役員の任期や機関設計などについてこの定款に定めます。 設立当初も戦略的に定款を設計する必要があります。
役員とは 取締役、代表取締役、監査役(ただし非設置の場合あり)、会計参与などを指す。
会計参与とは 取締役とともに計算書類の作成の任を務めます。計算書類の正確性に寄与することが期待 されています。
計算書類とは 損益計算書、貸借対照表など。会社は定時株主総会の終結後これら計算書類を公告しなければ なりません(会社法440条)。ただし大会社(資本金が5億円以上または負債の総額が2百億円以上の会社)以外は 貸借対照表だけでもよいとされます。
登記所とは 登記所とは、不動産の登記や会社など法人の登記を司る役所です。具体的には法務局のことです。
登記とは 会社は設立登記をすることにより成立することになっています。そして登記事項に変更が生じれば、 変更登記をする必要があります。
資本金とは 株主が出資した財産(金銭や物資)の額をいいます(会社法445条1項)。ただし、 その2分の1以上を資本金とし、残額を資本準備金とすることもできます(同条2項)。資本金の考え方は会社債権者 の保護がその基底にあります。つまり一定の金額相当の財産を常に会社に留保させることにより債権者の利益が害されないよ うにするための制度です。

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